Winners (新世紀GPXサイバーフォーミュラ)
第二回目は、新世紀GPXサイバーフォーミュラのエンディングテーマ「Winners」です。
この曲は「G・Griip」という当時のガールズバンドの楽曲で、他にも同バンドの楽曲が作中で流れたりします。
この曲のポイントですが、何と言ってもイントロが最高にかっこいいです。
新世紀GPXサイバーフォーミュラは近未来のモータースポーツが題材で、基本的に熱いストーリーなのですが、この曲のシンセで始まる機械的なイントロと全体を通して感じるハードロック感が、レースシーンと最高にマッチしていて見る人の心を揺さぶります。
また歌モノとしても非常に良い曲で、歌詞に関しては子供はもちろん、大人にもグッと刺さる内容だと感じます。
一部抜粋:
人の瞳が背中についてないのは 前に向かい生きてゆく使命があるから
今が苦しいからこそ 明日が輝くのさ
特に、最終話の一つ前の回は、クライマックスに向けたストーリーと楽曲が相まって最高にかっこいいので、まだ観ていない方はぜひ観てみてほしい作品です。
さよならbyebye (幽遊白書)
第一回目は幽遊白書のエンディングテーマ「さよならbyebye」について書きたいと思います。
馬渡松子さんが歌うこの曲ですが、当時のアニメを見ていた人には馴染みの深い、知る人ぞ知る名曲だと思います。
馬渡松子さんといえば、「微笑みの爆弾」をはじめとして、アニメ幽遊白書のオープニング、エンディングを数多く手がけており他にも有名な曲が何曲もありますが、個人的にはこの曲は本当に名曲だと思います。
何と言ってもポイントは、タイトルにもなっている「さよならbyebye」というサビの歌詞とメロディー。
ありそうでなかったフレーズですが、ユニークでキャッチーでありながら、一発で別れの歌なんだろうなーということがわかります。
一部抜粋:
さよならbyebye 元気でいてね
私から切り出したけじめだから キャッチしてよ
ただテーマが別れにも関わらず全く重くなく、むしろ意図的にさらっと歌い上げているところがミソだと思います。
他にも、良い意味で曲を通して一貫して抑揚のないアレンジ、演奏、歌唱。
歌詞でも、「悲しまない 平気だからね」「年に二枚くらいのハガキならキャッチするよ」など、あえて軽やかな別れを演出していたり。
そして、全体を通してどことなくメランコリーな感覚を覚えるのは、アレンジの妙だと感じます。
クリーンなギターと所々印象的なメロディーが入るシンセサイザー。極力音数を減らしたアレンジは、本当にさらっと心を流れて行きますね。
曲単体としての完成度が非常に高いのはもちろんのこと、幽遊白書という作品のストーリーと一見全く関連なさそうな歌詞とメロディが、逆に聴く人の心を動かす要因になっているように感じます。
また当時多くの人がそう思ったであろう、「歌っているのは蔵馬の声の人?」というのも相まって、本当に作品にマッチした楽曲だと思います。